おがた林太郎個人ブログ

治大国若烹小鮮

期待感あり

 先日、クーデターが起こったニジェールで、反乱軍のリーダーで暫定国家元首を務めるサルー・ジボが「近く行われる総選挙では、軍人、軍関係者、前政権の閣僚は被選挙権を有しない。」という政令を出していました。ちょっと期待しています。


 クーデターが起こった時の最大のポイントは、その後、どれくらい早く民政移管できるかであり、更にはそこで軍人が新政権に関与しないことが確保できるか、ということです。これが上手くやれない場合、大体にして、クーデターは軍人独裁に陥り、そして次第に政治が腐敗していきます。勿論、軍の後ろ盾がないと新政権は立ちいかないでしょうが、表舞台に軍人が出てこないようにすることは大事なことです。


 過去のクーデターというのをよく研究していくと、それなりに理由があります。勿論、軍に対する待遇改善というものがあるのですが、その他に結構、多いのが憲法に関するものが多いです。憲法違反だったり、怪しげな憲法改正だったりです。こういう類型を研究していけば、good governanceのあり方を精緻化させていくことができるように思います。


 そして、軍政から民政移管に求められる要件もある程度は纏めることができます。まあ、そもそも軍人が高潔でないと民政移管は失敗しますけど、それに加えて、「早目の移管」と「軍人の不関与」が大事です。国際社会は暫定政権に多くの要求をすることを諦めて、この程度にしておくことが賢明でしょう。


 こういう「紛争予防」のメソドロジー、国際社会での知的貢献としてはとても有益です。日本はとても苦手です。外務省で幹部になっていく人が、そういう厳しい国の経験がないからだと私は思っています。


 ニジェールでこのまま民政移管が上手く行くことを密かに願うばかりです。