おがた林太郎個人ブログ

治大国若烹小鮮

要注意

 最近、とある有識者と話した際、以下の分野で中国の伸長著しいことを聞きました。周辺国での動きを例に見ていきたいと思います。もし宜しければ、グーグルで各地名を検索しながら読んでいただけると理解が深まると思います。


● シーレーン

・ パキスタンのグアダル港の開発

・ スリランカのハンバントタ港開発

・ ミャンマーの大ココ島へのレーダー設置

・ ミャンマーのシットゥエへの基地建設


 その他にもあれこれとあるのですが、目立つのはこういうところです。グアダル港はアメリカと、ハンバントタ港はインドと競い合った上での進出です。これだけ抑えれば、極東シーレーンは完全に影響下に置いていると見ていいでしょう。しかも、中国はミャンマーから雲南省へのパイプラインもありますし、ともかくシーレーンへの拘りは相当なものです。ムスリムだった「鄭和」を出しながら、イスラム諸国の警戒感に応えるというやり方も上手いです。


● パイプライン

 トルクメニスタンから新疆へのパイプラインが実現したのには驚きました。私はかなりたかを括っていて、ウズベキスタンからキルギスを経由してのパイプラインなんてのは政治的にかなりの困難があるはずだと思っていましたが、あっという間に実現してしまいました。距離的に見て、カスピ海沿岸のトルクメンバシあたりから中国新疆までというのは採算が合わないのではないかと思っていました。かつては、トルクメニスタンの石油はガス資源をどうするかということで、バクー・トビリシ・ジェイハンラインか、ロシア経由か、それともアフガン経由・イラン経由でインド洋に出すのか、みたいな議論がありましたが、中国がその構造を打ち破りましたね。


● 隣国へのアクセス

 カシュガルからキルギスへの道路がかなり整備されていることは既に公知の事実ですが、耳に挟んだのはカシュガルからパキスタンへの道路が整備され、しかも鉄道まで引かれようとしているということでした。現在はカシュガルまで鉄道が引かれています。そこからパキスタンには5000mの地点を超える鉄道になるのですが、まあ青蔵鉄道(青海省からチベットへの鉄道)で経験を積んだので、これもそうそう時間はかからないかもしれません。パキスタンの桃源郷と言われるフンザ・ギルギットまで中国から行った方が近いという時代が来るのかもしれません。

 ちなみに、私はカシュガルからパキスタン国境へのカラコルム・ハイウェーについては途中のタシュクルガンまで行ったことがあります。


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(カラコルム・ハイウェー:この道路を拡張した上で、同じルートに鉄道を引こうとしていると考えていただいてOKです。)


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(道すがら出会ったタジク系のご婦人と)

 ともかく、中国はとてつもなく恐ろしい存在になりつつあります。なかなか、日本ではピンと来ないかもしれませんが、我々が想像する以上のことが起こっています。日本は陸路での国境がないが故に実感がないのですね。


 日本が出来ることには限界がありますが、かといってツールがないわけでもありません。隣国は中国に依存体質になりつつも、中国を怖いと思っています。その怖いと思う感情に手当てすることを戦略的に考えるべきです。