治大国若烹小鮮
いわゆる「横串」
事業仕分け第2弾の調査員として、少し関与しています。あれこれと公益法人を見ています。本当に多くのことを思うのですが、徒然なるままに書いていきたいと思います。
まず、枝野大臣がよく言っておられる「横串」について。「横串」というのは、省庁間を超えて共通点のあるテーマで洗い出してみると、個別事業を見ているだけでは見えてこないものがあるということなのですが、私も多くの団体を見てみて「ああ、これは横串だよな」と思ったものがありました。キーワードでご説明したいと思います。
● 交流
まあ、日本人は「交流」という言葉が好きですね。あちこちで、外国との交流事業がどんどん出てきます。派遣もあれば、招聘もあります。こんなに「交流、交流」と拘る国は他にはありません。派遣では、無駄金使って外国で遊んでいるケースがあるでしょうし、招聘についても、それをメシの種にしているところがあるわけです。すべての役所に「(役所や所管の公益法人がやっている)外国との交流事業」に相当するものをリストにして出しなさい、というと結構驚きの結果が出てくるはずです。
● 研修(その1)
これも交流と似ていると言えば、似ているのですが、変な研修施設がかなりあります。国会図書館に「外国人を研修させる目的で存在する(広義における公的な)研修施設」を教えてくれと頼んでおいたら、出てくるわ、出てくるわ。マスコミでも取り上げられていますが、海外職業訓練協会(厚生労働省主管)が千葉に持っている研修施設、海外技術者研修協会(経済産業省主管)が持っている4つの研修施設あたりは相当に重複があり、ムダです。これも「交流」と同じ対応をすると面白い結果が出るはずです。
● 研修(その2)
「研修生」という言葉の中には、実は隠された意味合いがあります。それは「単純労働者ではない」ということです。日本は入国管理行政の中で「単純労働者にはビザを出さない」ということになっています。しかし、実際にはかなり単純労働に類する作業に従事している方がいます。そこを繋ぐキーワードが「研修」です。研修という名の下に、外国から人を招き、その「研修生」を紹介することで稼いでいる公益法人や独立行政法人が相当数あります。そういう「研修」も「横串」となります。
ある方は「国が人夫出しの親方をやっている」と言っていました。「研修生」ですから、「労働者」ではなく、無茶な雇われ方をしています。そして、「研修生」派遣先の企業から会費、協賛金等を取っているわけです。私は実はこの歪んだ状況に常々憤りを覚えていて、今後の日本の労働力確保という大きな視点からも、この話に取り組みたいと思っています。
● 国家試験
これはちょっと分かりにくいかもしれませんが、国家試験には必ずそれにぶら下がる組織があるもんだ(講習会、試験参考書)ということに気付きました。国家試験までいかなくても、業界団体的なところが自主的にやっている認定制度の次元まで下がってきても、結構なぶら下がりがあります。何らかの試験や認定を運営するために、義務づけられた講習を実施し、試験用テキストを作るための団体が存在しているものです。典型的なのは「自動車運転免許」なのかもしれませんね。
地元を回っていると、多くの工場の方から「変な制度でさ。また、今度高いカネ払って東京で何の役にも立たない研修だぜ。止めさせてくれよ。」と言われます。今回、資料を読み直してみて、「ホント、こりゃ一大産業だな」と揶揄したくなりました。
しかし、ケチを付けるのが私の仕事ではありません。これを是正していく目と行動力を持つことです。調査員は表には出てきませんので「乞御期待」とは言えませんが、それなりに頑張っているつもりです。